ご挨拶
当教室では、消化器疾患や乳腺疾患を中心に、幅広い外科領域の診療を担当しております。消化器外科分野は、更に細かく上部消化管疾患チーム(食道や胃)、下部消化管疾患チーム(小腸や大腸)、肝疾患チーム、胆膵疾患チームの4つの専門分野に分かれて診療を行っております。
近年、新たな治療法の確立を目指した様々な臨床試験の結果が報告され、日常臨床で推奨される治療方法が日々進化しております。また、専門医による手術の治療成績が良好であるなど、専門医による治療の重要性が増してきました。その点において、私どもの教室は、各臓器を専門とする医師が多数在籍しており、最新の豊富な知識のもと、個々の患者さんに最も適した治療を提供できると確信しております。
一方で、手術後の根治性を求めると共に、患者さんへの侵襲を少なくするために、近年、鏡視下手術(腹腔鏡手術や胸腔鏡下手術)が普及してきました。教室では、鏡視下手術に精通した指導医のもと、手術後の患者さんの生活の質を出来る限り保つために、安全で適切な低侵襲治療が行えるように努力しております。更に近年では、鏡視下手術の幾つかの弱点を克服するロボット支援下外科手術についても、積極的に導入準備を進めております。
今後は、私ども大学附属病院ならびに教室員が活躍する山梨県内外の関係病院において、安全な高難度手術や最先端の手術手技の実践と地域医療が共存できるように、患者さん本位の医療を行うことで、山梨県内外の医療に貢献していきたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
山梨大学医学部 外科学講座第一教室
教授 市川大輔